お知らせ

3月19日号 進路が決められない人へ②

-偉人たちの生き方を参考にしよう-

 高校生の時に考えていた希望進路が、大学に入ってから変わることはよくあることです。思っていたものと違った、あっちの方が面白かった、自分のやりたいことを見つけた、自分には無理だと思った、などです。中には入った大学を辞めてしまう人さえいます。自分も今更ながら、もっと早く(高校時代に)知っておけば良かった、と後悔することもあります。

 さて、じゃあ何をすべきだったか。忙しい高校生たちは部活と勉強で手一杯かも知れませんが、読書をお勧めします。

 私が今更ながら読んで、もっと早く読んでおけばと後悔した本は、「坂の上の雲」(司馬遼太郎)と「ローマ人の物語」(塩野七生)です。前者は、北高生にはなじみ深い秋山好古と同時期の多くの人々の生き様を描いた小説、後者は古代ローマの興亡を描いた作品です。作品として面白いだけでなく、それらは伝記であり、そこで描かれている実在の人物たちの生き方を垣間見ると、自分の今までの人生をやり直したくなる思いに駆られます。ああ、大学時代に、もっと政治や歴史や経済を勉強し、もっと真面目に留学すべきでした。語学ももっと必死にやるべきでした。ちなみに軍人である好古はフランスに、弟の真之は米国に留学しています。

 自分の進路について悩むとき、他人、特に偉人たちの生き方を参考にしてみてはどうでしょうか。大学の先生や先輩たち、社会人たちの話を聞くのも良いです。ネットにはたくさんの情報があります。が、よい本に出合い、影響を受けるというのも、昔からよくある人生の考え方だと思います。何かに影響され、高みを目指して努力すると、新たな高みが見えるのです。